私のブログ観
今流行りのブログであるが、むかし有ったらどうだったろうかと思う。
ゲーテの「イタリア紀行」は、1786年から1788年にかけての旅行中に送った手紙を、30年後に手を入れて出版したものである。
和辻哲郎の「イタリア古寺巡礼」も昭和2年の旅行中に日本の照夫人あてに送った手紙を主要部分として、20年以上後の昭和25年に出版された。
今日では、旅先でブログに書き込めば、リアルタイムの読めるわけで、一緒に旅をしている感覚を持てたわけだ。
逆に言えば、両者ともに20〜30年経って年輪を重ね、当時の旅を紀行文として手を入れたために、
今でも名著として読み続けられているのであろう。
ちなみに今私が見ている、岩波文庫のゲーテの「イタリア紀行」は、2003年の第59刷発行版である。
ブログの新しい使い方として、旅行中家族あてに日々の無事を伝える手段として使われる事は間違いない。