ゲーテとモーツアルト

 昨日、ゲーテの「イタリア旅行」はブログ向きと書いたが、同じ頃にモーツアルトが音楽旅行中に送った手紙の事を思い出した。
これは、若々しい少年期の彼がチャメッケたっぷりに、旅先で書いた手紙として有名だが、(手元の岩波文庫の「モーツアルトの手紙」は1991年で第20刷発行)これがブログだったら、ザルツブルグで留守番役の母親は、日々の息子の様子が手に取るようにわかったでしょうに。


 ところで、この二人はイタリアに入るには、共にインスブルックからブレンナー峠を馬車で越えた筈である。何となくなく、同じ頃では無いかと気になり調べてみた。
ゲーテは1749年生まれ、モーツアルトは1756年生まれだから7歳の年下である。時代的には同時代である。しかし、モーツアルトの最初のイタリア旅行は1769年で13歳の時、3回目の最後旅行でも1773年、ゲーテはその13年後の1786年、37歳の時だから、残念ながら会っていなかった。


 小林秀雄の「モオツァルト」の最初の章で、ゲエテがモオツァルトの音楽に酔い悩まされた様子を書いているのも興味深い。